2014年10月13日
深山和紙の紙漉を後世に…

衰退していく伝統工芸を後世に記録として残していきたいと映像制作を行っている、私のお知り合いの、米沢市太田町一丁目の羽鳥允祥さんが制作した教育DVD「伝統工芸深山和紙」が、平成26年度全国自作視聴覚教材コンクール(日本視聴覚教育協会主催)の社会教育部門で、最高賞の文部科学大臣賞に輝きました。
過去2回の入賞はあるものの、これを上回る大賞に、「苦労の甲斐がありました」と喜びをあらわしておられます。
羽鳥さんは、失われようとしている文化遺産や伝統工芸を主題として制作活動を続けいます。
友人からの紹介もあり、山形県の無形文化財に指定されている白鷹町の「深山和紙」の映像制作を行ったそうです。
原料となるクワ科の低木、楮(こうぞ)の刈り取りや木からはいだ皮を雪中で乾燥させる「楮さらし」など深山地区に約400年受け継がれてきた手法を10ヵ月に渡り取材し、カメラをまわして記録し続けました。

完成したDVDは収録19分11秒という短いものですが、「片道40㌔の道のりを通い続けました。早朝作業は4時から始まるので、夜中からカメラのセットをしたり、雪の映像を撮るために吹雪の中、3時間かけて移動したりと、大変な思いが多かっただけにか完成したときの充実感は大きかった。私自身もこんなに手間のかかる工程だったとは知らなかったので、見ていただければ深山和紙の素晴らしさを感じてもらえると思う。ナレーションや音楽も控えめにしているので映像の魅力が伝わります」と会心の作品に笑顔を見せておられます。
作品は白鷹町の教育委員会や地域コミュニティセンターなどに配られ、素晴らしい作品と好評のようです。
Posted by いぐね at 04:34│Comments(0)
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